●『クチュールセリエ』と呼ばれる総手縫い仕立てを採用。
ミシンで仕立てると、1ヶ所糸が切れると続けて糸がほどけてしまいます。
手縫いの場合、1本の糸の両端に針を付け、あらかじめ空けておいた穴に左右から糸を通し、
一針一針、引き締めるように縫い進めます。万が一、糸が切れても続けてほどける事がありません。
引き締める力も縫う場所によって加減をし、ストレスなく革が曲がるように微調整します。
ミシンでは縫えない立体的な部分も技術により仕立てが可能です。
又、プライウッドのように何層も革を重ねることにより、ミシンでは縫えない厚さになる場合も、
手縫いなら仕立てが可能になります。
効率の悪さが欠点ですが、一針一針手間を掛けて仕立てることにより製品の価値を高めます。
●切り口は主に、『切り目本仕上げ』を採用。
長い年月使用すると、どうしても革の端の部分がスレてきます。
薄い革を折り返して縫う『へり返し仕上げ』の場合どうしてもよくスレる部分が破れてきます。
『切り目本仕上げ』とは、革の切り口を蜜蝋や天然の海苔を使って固め、何度も繰り返し磨き上げる技法です。
擦れても革が破れることはなく、丈夫な仕上がりになります。